<意義ある人生と幸せな人生>No.121

去年、アメリカTVドラマHeroes「ヒーローズ」
シーズン1をツタヤで借りてきて観ました。
DNAの突然の変化で特殊能力を持った人間が誕生し、絡み合っていくお話です。

例えば、どんな特殊能力者がDNAの変化で登場したかと言うと、
人の心の中が解ったり、予言的な絵を書いたり(霊能者的)、
透明になれたり、物質を通り抜けたり(多次元的)、
物質を溶かせたり、IT機械を念で操作できたり(超能力者的)、
異常な破壊的なパワーを持ったり、
怪我してもすぐに治癒したり(いわゆるDNA的)、
空を飛べたり(まあ、マトリックス内じゃなくても100歩譲って)、
までは、ありえるとして、
手から核融合を行える能力が出てきたのには、
さすがに、SF好きの私もぶっ飛びました~

共通しての感想は、非常にアメリカ的で、
「家族のため」に、善人がいきなり悪人?になってしまうところです。
解りやすく言うと、身内を助けるためには、
それまで仲間だったと思われる人をいきなり攻撃してしまうのです。

西洋占星学では独立記念日が7月4日のアメリカは蟹座の象意になります。
蟹座は家族(身内)を大切にする情の厚い温かいサイン(星座)です。
身内の意味をグローバルに広げたアメリカ社会は、
DVや薬物依存者などへの施設や親が育てられない子供への擁護の充実など
日本より進んでいるところも多いし、
オフィシャルな場で、「本日の功績は家族の、妻の(夫の)おかげです」など
家族を褒め称える行為もアメリカでは当たり前です。
(日本人はあまりしない)

話はそれましたが、Heroes「ヒーローズ」シーズン1に、
一つだけ、はっとするスピリチュアルな言葉が出てきます。
そこまで意図していたかは定かではないですが、
DNAが突然変化した特殊能力者たちを束ねて、
世界に君臨しようとする存在が言います。

「人生は2種類しかない」
「意義のある人生と、幸せな人生だ」
「意義のある人生を選べば、幸せは遠のき、
幸せな人生を選べば、意義を見出すことはない」

この言葉を聞いたとき、2つの人生の矛盾について考えました。
そして、私は幸せな人生を得たいと思いながら常に、
意義ある人生を追っていたことにも、気が付きました。

「幸せ」とは、とても単純なものかもしれない…
美味しいものを食べて、綺麗な景色を見て、
人を愛して、誰かと楽しく暮らして過ごしていく。

美しい地球に生まれ、
人と人とのご縁が生まれ、そこに存在している私たちの世界…
人との触れ合いが喜びであり、楽しみであり、
一番幸せな瞬間ではないでしょうか…
それは、家族とだったり、夫婦だったり、
友人だったり、恋人だったり、
仲間(同僚)だったり、師弟同士だったり、します。

アメリカ的なこのお話での「幸せな人生」は、
家族を救うために誰かを傷つけても厭わない、
そんな境地に一瞬になって実行してしまっても
過ちだと気付けば、和解してやり直す。
単純で幸せな世界感が描かれています。

では「意義ある人生」とは…

スピリチュアル的な言葉を使うと「成長の人生」です。

この世に存在している全てのものは、
「成長の法則」の中で生きています。
花を咲かせてから、散ってしまう草木…
でも次の世代に、成長(進化)を受け継いでいます。
膨張宇宙と呼ばれるこの大いなる宇宙も、成長しています。

輪廻転生の私たちの御魂…
前世より、バージョンアップ出来るのだろうか、
5年前の自分より、成長できているのだろうか、
去年の自分より、少しは変われたところがあるのだろうか、
見た目には判らない魂の成長を、私たちも目指しているのです。
そして、この世を去る時に、
「ああ、やれることはやれた」と納得して旅立ちたいと思うのです。
これが「意義ある人生」になります。

成長を望む魂に、カルマ清算とバージョンアップのため、
クリアすべき課題の運命がやってきます。
魂が上がりたいと望んでいるときほど、
これでもか、これでもか、と試練(課題)を呼び寄せてしまうのです。
さてここで、この課題(試練)をどんなふうにクリアするかで、
「意義ある人生」と「幸せな人生」に分かれます。

「意義ある人生」は、過去にあった同じ手法を
取らないように考えに考えて行動します。
課題をクリアできたときの喜びは大きいのですが、
クリアするまでは大変な思いをする(つらい時期がある)でしょう。

一方「幸せな人生」は、あえて苦労が伴う行動は選ばず、
現在持っている人間関係を大切に(維持)します。
前世と同じ事を繰り返しても、多少バージョンダウンでもいいや、
来世なんてあるか解らないし、無難に暮らしていたい…
よって課題をかかえたまま一生を終わる場合もあります。
課題をかかえたままですが、無難に生きて
「不幸」であるとも思わないからです。

私が認識する「アセンション」と呼ばれる、
または「天の岩戸開き」と称される1963年~2063年のこの特別な時期に、
課題をかかえたまま、何十年も答えが見つからない人もいるでしょう。
でも答えを探すことを諦めてしまわなように願いたいと思います。

ときどき、空しくなります。
「意義ある人生」を求めると、この世の楽しみが遠のく感じがするからです。
だから、映画を観ます。音楽を聴きます。
友人と美味しいものを食べに行きます。新しいファッションを楽しみます。
そしていつの日か、
「意義ある人生」が「幸せな人生」と重なったとき、
人は、悟った境地に近づくのかもしれません。