<星になったチロ と わん太>No.123

私は立ち耳、巻き尾の白い犬が特別、好きでした。
日本人の前世もいくつかあるので、前世にでも飼っていたのかもしれません。

立ち耳、巻き尾の白い犬といえば、紀州犬と北海道犬が代表的です。
ソフトバンクCMでお馴染の動物タレントのカイくんは北海道犬です。

(写真はカイくん)

紀州犬に比べて北海道犬は毛が2重コートになっていて、もこもこです。
私は24歳~39歳まで北海道犬の雑種を飼っていました。
名前は「わん太」くんです。
過去のブログに何度か触れましたが、彼は賢くて大胆で自由を求めてよく脱走しました。
飼い主に似るというけど彼は私に、
良いところも困ったところも、似ていました。

(わん太ちゃん)

(若い私とわん太)

そんな折、書店で子供向けの児童書に目を惹かれました。

「星になったチロ」藤井旭氏著(ポプラ社)です。
(第1版 1984年)

「星になったチロ」は、犬なのに天文台長になった実話です。
チロは私の大好きな北海道犬であり、
しかも大好きな星(天文)が一緒となれば、
たとえ子供向けの児童書であろうが即購入ですぅ~!
著者である藤井さんは当時、白河天体観測所を拠点とした
天体観測写真家として活動していて、チロは彼の飼い犬でした。

「星になったチロ」冒頭文より~

「北海道犬のチロが、わたしの家にやってきたのは、
アポロ宇宙船で人類が初めて月面に足跡をしるしてから
間もなくのころの冬の満月の夜のことでした。」…

「星仲間たちとすごしたその十二年の間に、
チロは天文台長さんになったり、
いん石捜索団長さんになったり、またあるときは
星まつり”星空への招待”の代表世話人(いやイヌかな?)
として大活躍したりしました。」

そして、最後の方の文章より~

「病院の先生方も必死でした。
けれども九月十四日の夕方、
チロはわたしの腕の中で静かに息をひきとりました。
さも、気持ちよさそうにねむる、
いつものチロのやすらかな寝顔のようでした。」
「星になったチロ」の続編に、
「チロと星空」(1987年)、
「チロの星まつり」(1988年)もあります。


チロは藤井さんのパートナーでした。

この頃は、こんなお話も読めたのですが、
現在は、動物もので死んでしまうのや、
動物が人の犠牲になったりする想定があるものは、
映画だろうと小説だろうと、一切、観ないようにしています。

(わざわざ泣くためにエネルギーをもう使えない)

もうひとつ、まだこんなお話が読めた頃に出会った本を紹介します。
「戦場をかける犬」アンソニー・リチャードソン氏著(文春文庫)
(第1版 1977年)


裏表紙の紹介文より~

「1940年、絶え間ない爆撃のため廃墟と化した家で
一匹の子犬が震えながら死を待っていた。
一方チェコの亡命飛行士ヤンはドイツ軍の
対空砲火をあびて近くの果樹園に不時着し、
同僚と共に休息を求めてその家にたどりついた―
こうしてそれから14年間、信じられないほどの深い愛で
結ばれた人と犬とが出会ったのである。…」

この本の主人公ヤンは著者アンソニー氏の実際の友人のようです。
小説仕立てのように書かれていますが、
「星になったチロ」同様、実際にあったお話です。
この本に登場する犬はシェパードの「アンティス」です。

「ヤンはアンティスを人間のように扱った。」

「猛烈な爆発と衝撃は、そのあとたてつづけに、
何度も何度もヤン達の周囲に巻き起った。」
「その夜アンティスが救った人びとは数え切れぬほどだった。
暗い夜の廃墟で、アンティスの鋭い鼻と勘の良さで救われた人々は、
もしもアンティスがその場に居なかったら、
大部分は人事不詳のまま、生き埋めになったにちがいない。」

飛行機乗りの主人公とともに、
シェパードのアンティスも一緒に飛行機に乗って、
戦闘に行くのが印象的でした。

アンティスもヤンのパートナーでした。

私とわん太もパートナーであったけど、
当時は家の中ではなく、庭の犬小屋で飼っていたので、
今だったらもっと一緒にいろんなことが出来たのにと悔やまれます。
わん太は1983年11月30日に拾ってきました。
西洋占星学で生まれ日を推定すると、
1983年10月15日~18日くらいが想定できました。
1998年4月17日、朝5:26、私の枕元で息を引き取りました。
写真に撮っておきたいと思ったほど(しませんでしたが)
穏やかな顔でした。
当時、親しかった霊能者の先生が馬頭観音様(動物の観音様)に
抱かれて上がって行ったのが視えたと教えてくれました。

(雨上がりの散歩で泥だらけの笑っているわん太)

人間の霊界は実に30000もの段階に分かれているということです。
こっちに居る(生きている)間に、何を成したかで行ける世界が違うのです。
人間はピン切りですが、犬は個性があっても、
人間ほどピン切りではない(悪人(悪犬)はいない))ので、
犬の霊界はそんなに分かれていないようです。
(動物は動物の霊界があって、人間の霊界と一緒に地球を包んでいます)

でも今日、とっても偉いワンちゃんもいれば、わがままなワンちゃんもいますから、
犬は、犬の道を全うするように、全ての生命は、生命の持ち味を活かした
生き方があるのだと思います。

わん太と一緒にいるとき、
飼い犬や飼いネコ、飼い鳥など、
愛して一緒にいる全ての動物との別れは悲しいものですが、
それ以上に、素晴らしい「時」を
共有している実感を持っていたいと思いました。

(現在弟のパートナー、くろ太郎くんの子供のとき)


お釈迦様の言葉です。

「すべての生きとし生けるものよ、幸せであれ」