金星

<金星 Venus>

明けの明星、宵の明星、で知られる金星は地球から観て美しい惑星である。金星の公転周期は約243日であり水星と共に、地球より太陽に近い軌道を廻っている。地球を中心に考える西洋占星学での見かけの金星の速さは太陽よりも早く、太陽と47度以上、水星と76度以上離れることはない。ゆえに太陽の光を帯びた夜明けや日没の金星は際立って美しいのである。金星は「愛」と「美」を振りまきながら喜びを与えてくれる。水星の知的な好奇心は、やがて他のものを愛する心や固有の美意識を作り出していく思春期へと移行していく。金星の年齢域は16才〜23才くらいまでの肉体が一番美しい時期である。金星は灼熱の惑星だが、高低差の少ない地形からは、安定した温かみを覚える。「社交性」や異性にときめく「愛情」の持ち方は金星の現すところになる。金星は牡牛座と天秤座の守護星(ruler)である。どちらも周りに不快感を与えるのを嫌い美しいものが好きである。牡牛座の美意識は優れた審美眼として発揮され天秤座の美意識は円滑な人間関係を作り出すことに発揮される。また金星が魚座にあるとその愛情は無償に近づく、人につくすことを呼吸のようにできる人物になる。